3月3日にシンポジウム「安全・安心をもたらす防災DX」を開催しました。 3月3日にシンポジウム「安全・安心をもたらす防災DX」を開催しました。
2026年3月3日、2025年度巨大災害研究会・レジリエンス研究教育推進コンソーシアム合同シンポジウム「安全・安心をもたらす防災DX」が、ビジョンセンター東京虎ノ門およびオンラインを併用したハイブリッド形式で開催されました。
総合司会は面 和成氏(筑波大学)が務め、3本の講演とパネルディスカッションが行われました。当日は民間企業、研究機関、大学などから計180名が参加し、会場・オンラインともに終始活発な意見交換がなされました。(アジェンダはこちら)
基調講演「産官学民共創防災DXで目指す防災立国」
臼田 裕一郎 氏(防災科学技術研究所 社会防災研究領域長/総合防災情報センター長
筑波大学 教授(協働大学院) AI防災協議会/防災DX官民共創協議会 理事長)

基調講演では、臼田裕一郎氏(防災科学技術研究所/筑波大学)が登壇し、防災DXのこれまでの歩みと現在地、そして今後の展望について、具体的な事例を交えながら全体像を紹介しました。SIP4DやISUTによる情報共有基盤の整備、能登半島地震を踏まえた被災者データベースの構築、防災庁創設に向けた動きや「スマート防災ネットワーク」構想など、産官学民が連携しながら防災立国を目指す方向性が示され、参加者にとって多くの示唆を与える内容となりました。
話題提供1「インターネットサービスを活用した災害に負けない持続可能な社会の実現」
安田 健志 氏(LINEヤフー株式会社 サステナビリティ推進CBU CSRユニット 災害支援推進マネージャー)

続く話題提供では、安田健志氏(LINEヤフー)が、LINE・Yahoo! JAPANといった日常的に利用されているサービスを生かした防災DXの取り組みを紹介しました。普段の生活に自然に溶け込んだ仕組みが、防災通知や避難所受付のデジタル化などに生かされ、非常時に力を発揮する点が印象的でした。
話題提供2「消防指揮を高度化する現場活動支援システム」
山田 晃久 氏(株式会社モリタホールディングス モリタATIセンター Eラボ長)

続いて、山田晃久氏(モリタホールディングス)は、消防指揮を支える通信・センシング技術について紹介しました。能登半島地震で明らかになった通信途絶の課題を踏まえ、920MHz帯を用いたアドホックネットワークや広域通信技術の重要性について、現場目線での説明が行われました。
パネルディスカッション「安全・安心をもたらす防災DX」
井ノ口 宗成 氏(立命館大学 政策科学部 教授)
第1部講演者
モデレーター:岡島 敬一 氏(筑波大学 システム情報工学研究群長)

パネルディスカッションでは、岡島敬一氏(筑波大学)の司会のもと、井ノ口宗成氏(立命館大学)による「DXは単なる技術革新ではなく、社会のあり方そのものを変える取り組みである」という問題提起を起点に議論が進められました。防災DXを技術導入にとどめず、社会や地域にどのように根付かせていくかが大きなテーマとして共有されました。
臼田氏は、災害対応が依然として職員や住民による入力作業に多くを依存している現状を指摘し、スマートフォンや各種センサーから得られる情報を活用した、「特別な入力を前提としない仕組み」へと転換していく必要性を強調しました。
安田氏は、日常の中に防災を自然に組み込む重要性に触れ、スポーツイベントなど他分野との連携を通じて、無理なく防災への関心を高めていく取り組みを紹介しました。
山田氏は、火災件数の減少により現場経験の継承が難しくなっている現状を踏まえ、AI活用への期待を示す一方で、実運用に向けた検証や慎重な運用の必要性について課題を提示しました。
これらの議論を受けて、会場・オンライン参加者からも多くの質問やコメントが寄せられ、地域の実情や現場の視点を踏まえた発言が相次ぎました。さらに、能登半島地震を経験した自治体担当者からは、現場での取り組みや改善事例が共有されるなど、参加者を巻き込んだ双方向の議論が展開されました。
一連の議論を通じて、DXを単なる効率化にとどめるのではなく、日常の行動や地域のつながりに根ざした形で実装していくことの重要性が浮かび上がりました。防災DXが「特別なもの」ではなく、暮らしの延長線上で機能する仕組みとして定着していく必要性を強く感じさせるセッションとなりました。

2026年3月3日、2025年度巨大災害研究会・レジリエンス研究教育推進コンソーシアム合同シンポジウム「安全・安心をもたらす防災DX」が、ビジョンセンター東京虎ノ門およびオンラインを併用したハイブリッド形式で開催されました。
総合司会は面 和成氏(筑波大学)が務め、3本の講演とパネルディスカッションが行われました。当日は民間企業、研究機関、大学などから計180名が参加し、会場・オンラインともに終始活発な意見交換がなされました。(アジェンダはこちら)
基調講演「産官学民共創防災DXで目指す防災立国」
臼田 裕一郎 氏(防災科学技術研究所 社会防災研究領域長/総合防災情報センター長
筑波大学 教授(協働大学院) AI防災協議会/防災DX官民共創協議会 理事長)

基調講演では、臼田裕一郎氏(防災科学技術研究所/筑波大学)が登壇し、防災DXのこれまでの歩みと現在地、そして今後の展望について、具体的な事例を交えながら全体像を紹介しました。SIP4DやISUTによる情報共有基盤の整備、能登半島地震を踏まえた被災者データベースの構築、防災庁創設に向けた動きや「スマート防災ネットワーク」構想など、産官学民が連携しながら防災立国を目指す方向性が示され、参加者にとって多くの示唆を与える内容となりました。
話題提供1「インターネットサービスを活用した災害に負けない持続可能な社会の実現」
安田 健志 氏(LINEヤフー株式会社 サステナビリティ推進CBU CSRユニット 災害支援推進マネージャー)

続く話題提供では、安田健志氏(LINEヤフー)が、LINE・Yahoo! JAPANといった日常的に利用されているサービスを生かした防災DXの取り組みを紹介しました。普段の生活に自然に溶け込んだ仕組みが、防災通知や避難所受付のデジタル化などに生かされ、非常時に力を発揮する点が印象的でした。
話題提供2「消防指揮を高度化する現場活動支援システム」
山田 晃久 氏(株式会社モリタホールディングス モリタATIセンター Eラボ長)

続いて、山田晃久氏(モリタホールディングス)は、消防指揮を支える通信・センシング技術について紹介しました。能登半島地震で明らかになった通信途絶の課題を踏まえ、920MHz帯を用いたアドホックネットワークや広域通信技術の重要性について、現場目線での説明が行われました。
パネルディスカッション「安全・安心をもたらす防災DX」
井ノ口 宗成 氏(立命館大学 政策科学部 教授)
第1部講演者
モデレーター:岡島 敬一 氏(筑波大学 システム情報工学研究群長)

パネルディスカッションでは、岡島敬一氏(筑波大学)の司会のもと、井ノ口宗成氏(立命館大学)による「DXは単なる技術革新ではなく、社会のあり方そのものを変える取り組みである」という問題提起を起点に議論が進められました。防災DXを技術導入にとどめず、社会や地域にどのように根付かせていくかが大きなテーマとして共有されました。
臼田氏は、災害対応が依然として職員や住民による入力作業に多くを依存している現状を指摘し、スマートフォンや各種センサーから得られる情報を活用した、「特別な入力を前提としない仕組み」へと転換していく必要性を強調しました。
安田氏は、日常の中に防災を自然に組み込む重要性に触れ、スポーツイベントなど他分野との連携を通じて、無理なく防災への関心を高めていく取り組みを紹介しました。
山田氏は、火災件数の減少により現場経験の継承が難しくなっている現状を踏まえ、AI活用への期待を示す一方で、実運用に向けた検証や慎重な運用の必要性について課題を提示しました。
これらの議論を受けて、会場・オンライン参加者からも多くの質問やコメントが寄せられ、地域の実情や現場の視点を踏まえた発言が相次ぎました。さらに、能登半島地震を経験した自治体担当者からは、現場での取り組みや改善事例が共有されるなど、参加者を巻き込んだ双方向の議論が展開されました。
一連の議論を通じて、DXを単なる効率化にとどめるのではなく、日常の行動や地域のつながりに根ざした形で実装していくことの重要性が浮かび上がりました。防災DXが「特別なもの」ではなく、暮らしの延長線上で機能する仕組みとして定着していく必要性を強く感じさせるセッションとなりました。
