近年多発する災害や社会情勢の不安定化により、従来のリスクマネジメントの考え方では対応できない不測の事態が数多く発生しており、「強さ」と「しなやかさ」を兼ね備えた安心・安全な国土・地域・経済社会、すなわちレジリエンス社会の実現は最優先で取り組むべき課題です。
レジリエンス社会の実現には、これまでにない新たな理論や技術の開発が必要であると同時に、それらの理論を理解し、技術を修得して社会実装する人材の育成が不可欠となります。これは産官学を挙げての取り組みなくしては果たし得ず、企業、研究機関、大学がそれぞれの強みを生かしつつ協働して、はじめて現実のものとなります。
そこで、筑波大学とつくば市及び近郊地区の研究機関、企業などが機関の壁を超えて協働し、2017年12月26日にレジリエンス研究教育推進コンソーシアムを発会させました。このコンソーシアムの目的は、リスク・レジリエンスに関する知の一大発信拠点として、リスク・レジリエンス研究の新たな領域を開拓し、海外機関の参画も得ながら、アカデミックなグローバル人材の育成を行うことです。
本コンソーシアムがレジリエンス社会の新たな時代を切り拓く存在となるよう、精一杯つとめてまいる所存です。
レジリエンス研究教育推進コンソーシアム
会長 林 春男
(国立研究開発法人 防災科学技術研究所 理事長)