コンソーシアム

Joint Seminar減災・レジリエンス研究教育推進コンソーシアム第2回共同シンポジウム 開催報告

掲載日:2022.03.15

 2月14日(月)に、Joint Seminar減災・レジリエンス研究教育推進コンソーシアム第2回共同シンポジウム「地域性を考えた減災・レジリエンスのあり方」を、オンライン(Zoomウェビナー)で開催しました。当日は大学、研究機関、企業、官公庁、その他団体等から307名の参加がありました。また、19の学会、協議会、新聞社等から後援をいただきました。

 第1部では、株式会社ウェザーニューズ航空気象チームの小山健宏氏、国立民族学博物館超域フィールド科学研究部の林勲男氏に基調講演をいただきました。
 小山氏の講演では、「航空気象(ドローンやヘリ等)から見た災害の地域性」をテーマに、航空機を用いた気象観測・災害対応の取り組みについて紹介いただいた上で、今後10年の重要な課題として、災害対応の安全性・機動力向上のための「空の情報一元化」による情報共有・統合の重要性が確認されました。
 林勲男氏の講演では、「災害文化の特徴とレジリエンスを中心に」をテーマに、一定の地域社会で伝統的に共有されてきた知識、価値観、行動規範である「在来知」と災害リスク軽減(DRR)の関係に関する研究の進展について整理していただき、その具体的事例として口承(歌)で過去の災害と教訓を伝えるインドネシアの災害文化を紹介いただきました。

 第2部では、第1部で登壇いただいた小山氏、林勲男氏に加え、林春男氏(国立防災科学技術研究所理事長)、河田惠昭氏(関西大学社会安全学部特別任命教授)をパネラーに迎え、パネルディスカッションが行われました。前半は、第1部の講演内容を振り返りつつ「在来知」と「科学知」のバランス、葬儀のあり方の変化に象徴される日本社会の変化・IT社会の進展などの多様な話題が取り上げられ、後半では参加者からQ&A機能を通じて寄せられた質問を取り上げる形で議論が展開されました。参加者からは30件を超える質問・コメントが寄せられ、オンライン上での双方向的なディスカッションが実現しました(当日未回答の質問への回答集はこちら)。

 終了後のアンケート(回収率51.8%)によると、回答者の92%の方が本シンポジウムに満足したという結果が得られました。今回は「地域性」をキーワードとした防災・減災・レジリエンスに対する参加者の高い関心を知ることができたとともに、オンラインを通じて全国にJoint Seminar 減災・レジリエンス研究教育推進コンソーシアムの活動を広めることができたことも、本シンポジウムの大きな成果となりました。

図 パネルディスカッションの様子

開催概要

日時 2022年2月14日(月) 14:00-17:00
場所 オンライン(Zoomウェビナー)
テーマ 地域性を考えた減災・レジリエンスのあり方

プログラム

総合司会 木村 玲欧 氏(兵庫県立大学 環境人間学部・大学院環境人間学研究科 教授)

14:00-14:05 開会挨拶・趣旨説明
 林 春男氏(国立研究開発法人防災科学技術研究所 理事長、レジリエンス研究教育推進コンソーシアム 会長、Joint Seminar 減災 共同代表)
 第1部 基調講演
14:05-14:45 基調講演1 「航空気象(ドローンやヘリ等)から見た災害の地域性」
 小山 健宏氏(株式会社ウェザーニューズ 航空気象チーム マーケティングリーダー)
14:45-15:25 基調講演2「災害文化の特徴とレジリエンスを中心に」
 林 勲男氏(国立民族学博物館 超域フィールド科学研究部 教授)
 第2部 パネルディスカッション
15:40-16:55 パネルディスカッション「地域性を考えた減災・レジリエンスのあり方」
モデレーター:
 遠藤 靖典 氏(レジリエンス研究教育推進コンソーシアム 副会長、
        筑波大学システム情報系 教授、システム情報工学研究群長)
登壇者:
 小山 健宏氏(株式会社ウェザーニューズ)
 林 勲男氏(国立民族学博物館 超域フィールド科学研究部 教授)
 河田 惠昭氏(関西大学 社会安全学部 特別任命教授)
 林 春男氏(国立研究開発法人防災科学技術研究所 理事長)
16:55-17:00 閉会挨拶
 河田 惠昭氏(関西大学 社会安全学部 特別任命教授、Joint Seminar 減災 共同代表)

開催案内はこちら